自分で取り付けたルームエアコンですが半年くらいで冷えが悪くなり、エアコン使用中に気が付いたら停止してタイマーランプが点滅している状態になりました。
どうやらガス漏れしているようです。
Amazonで冷媒ガスを購入して自分で充てんします。自分でエアコンの取り付けをして「めっちゃ安くで取り付けできた!」と喜んでいたのですが”ぬか喜び”に終わりました笑
室外機のサービスポートにガスチャージホースを接続し、ゲージマニホールドにてガス圧を確認しました。0.4Mpaしかありません。明らかに圧力が低い状態です。
ガス圧の正常値がいくらなのか分かりませんので、別の部屋に設置している同機種のエアコンの圧力を確認しました。エアコン停止状態で1.9Mpaの圧力がありましたので、同じくらいのガス圧となるように冷媒ガスを充てんをします。
ガス圧はエアコンの定格能力(Kw)、外気温等で異なってきます。
エアコン冷媒ガス充てんに必要な工具類
今回、エアコンの修理に使用する工具類です。
工具類の詳しい説明は別の投稿にしておりますので、よろしければご覧ください。
これらの工具は冷媒配管にかかっている圧力の判定と配管内を真空にするために使います。
エアコン冷媒ガス充てん方法の概略
作業工程を簡単に説明すると、
1,現状のガス圧を確認してからガスを充てんする。
2,ガス漏れ部分を特定する。
3,ポンプダウンして冷媒ガスを一旦室外機に回収する。
4,ガス漏れ部分を修理する(フレア加工のやり直し)。
5,配管内をエアパージ(真空引き)して復旧する。
現状のガス圧を確認してからガスを充てんする
まず初めに、エアコンを作動状態で室外機の配管接続部分を確認します。
室外機電源部の蓋をはずしてみると二分管に霜がついていました。ガス漏れの症状がでています。
室外機の配管カバーと袋ナット3ヶ所(二方弁、三方弁、サービスポート)を全て外します。
サービスポートとゲージマニホールドからでているコントロールバルブを接続します。
ゲージマニホールドには左側の低圧ゲージと右側の高圧ゲージがあります。
低圧ゲージにチャージホース(黄色)を接続し、先端にコントロールバルブをつけておきます。
コントロールバルブは半時計回りに回して虫ピンが引っ込んだ状態でサービスポートに接続します。
高圧ゲージには青色のチャージホースを接続し、その先にはガスボンベを接続します。
中央のポートには赤色のチャージホースで真空ポンプを接続します。
ゲージマニホールドからサービスポートまでのガスチャージホース内の空気を抜くために真空ポンプを作動させます。ゲージマニホールドのLOWツマミとHIGHツマミは二つとも「開」にします。真空引きをすると低圧ゲージが-0.1Mpa近くになります。
ゲージマニホールドのツマミを二つとも「閉」にして真空ポンプを外す。外し終わったら真空ポンプのチャージホースがつながっていた部分に袋ナットをしてから二つともツマミを「開」にします。
コントロールバルブを時計回りに回して虫ピンを押し出すことにより、冷媒配管内の圧力をゲージに表示させます。
ゲージ圧力は0.4Mpaです。かなり低い状態です。
現在の外気温は35度でかなり熱いです。エアコンを強制冷房運転で作動させます。
このエアコンの冷房使用時の定格消費電力は770w(135-830)です。消費電力計(節電エコチェッカー)で確認すると523wでしたのでエアコンの能力が十分に発揮されてないようです。
とりあえずガスをチャージしてみます。ガスボンベの弁を開いて閉めてを繰り返し、ゲージ圧力を確認しながら少量ずつガスを入れてみます。
二分管の霜が徐々にとれてきました。ガスの入れすぎはエアコンによくないので、消費電力計も確認しながら慎重に少しずつガスを注入します。エアコンの室内機からの風が冷たいかも確認します。
ガス漏れ部分を特定する
霜が完全に消えたら、ガス漏れ検知スプレーを配管接合部にスプレーしてみます。
どうやら室外機側は異常はなさそうです。室内機側の配管接合部に微妙なガス漏れが確認できました。
ポンプダウンして冷媒ガスを一旦室外機に回収する
1,二方弁を閉鎖します。
二方弁の弁棒(袋ナットを外したところ)に六角レンチを差し込み、時計回りに回して閉鎖します。この作業は冷媒ガスを配管内に送るのを停止し、配管内を戻ってくる冷媒ガスを室外機コンプレッサーに閉じ込める作業です。
2,3分待ちます。
二方弁を閉鎖すると低圧ゲージがだんだんと下がっていき、負圧に近づいていきます。数十秒でゲージ圧力が0Mpa以下となるが3分待ちます。
3,三方弁の弁棒(袋ナットを外したところ)に六角レンチを差し込み、時計回りに回して閉鎖します。
4,サービスポートに接続しているコントロールバルブを半時計回りに回して虫ピンをひっこめます。これにより冷媒配管系統から切り離します。
5,サービスポート接続部分のコントロールバルブのナットをゆっくりと緩めていき、ホース内の圧力を逃がしてからコントロールバルブを外します。
※現状のチャージホースの接続状況はLOWゲージ側がサービスポートに接続されており、HIGHゲージ側はガスボンベに接続されているので、接続されている全てのチャージホースに圧力がかかっています。ゲージマニホールド側で残圧処理するとプシュッと外れる瞬間に接続部分のOリングが飛んで壊れてしまいます。
6,エアコンを停止します。
ガス漏れ部分を修理する(フレア加工のやり直し)
フレア加工のやり方については、別投稿の「エアコン取り付け手順 ペアコイルにフレア加工をする」をご覧ください。
配管内をエアパージ(真空引き)して復旧する。
さきほど実施したとおりに、チャージホース類を接続します。高圧ゲージ側には先ほど同様にガスボンベも接続しておきます。エアコンはまだ作動させません。
真空引きから復旧までの方法については、以下の別投稿をご覧ください。
1,「エアコン取り付け手順 エアパージ(真空引き)」
2, 「冷媒ガスを10秒間だけ放出し、ガス漏れ検査をする」
3, 「冷媒ガス全量放出」
4,「エアコン取り付け手順 ~エアコン作動させ試運転~」
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